若年性アルツハイマー病の妻と暮らす隠遁者の繰言

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日々のブログ

  • 「 」は妻の発言または心の内を慮って夫の言葉で表現したもの、( )は夫の言です。
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    (おはよう!)「うん、おはよう!」(今日はさわやかな天気だよ、目覚めがよさそうだね、デイがあるから準備をして待っていようね。昨日は訪問の先生の最後の日だったね。1年間だったけれど若い先生が熱心に病状を見守ってくれたので安心できてよかったね、引き継ぎの先生は女医さんらしいので早く慣れようね。専門の先生にも訪問での診察をお願いしてみたら、月曜日ならということだったので早速都合をつけてお願いしてみようね。デイからの連絡帳に「1日中不機嫌で、デイの職員に手を上げた」ということが書かれてあったのでちょっと心配したけれど、家に帰ったら落ち着いたので、これもデイで何かのストレスを感じたことかなと思った、、、)


    [この日記を編集]

2011年を振り返って

  • 今年も卯年が終わるにあたって1年間を振り返ってみました
  • 今年も周りのかたがたの全面的な支援のおかげで無事に1年を終わることができて本当に感謝しています。関係する範囲は狭いかもしれませんがそこで過す時間は人間みな同じなら問題ではありません。
  • 年間を通じて症状がほぼ一定の範囲に定まってきました。(体力の減少に伴って動作の機敏さもなくなり、持続力も小さくなってその範囲での活動になってきました。)
  • 言語の使用例が限定されるようになって同じ台詞を繰り返しますが、時には相手の言語を分解して繰り返すように求めて、記憶を確認しながら向上の意欲らしきものが見えるようになってきました。
  • とは言っても、若年での発病なので室内の生活だけでは体力の消化が不十分と見えて、就寝時間が遅くなり気味で時には昼夜の逆転を起こします。
  • 音楽のヒヤリング、絵本などの読み聞かせは家庭でも対応可能ですが、いわゆる各種の手仕事(手芸とか陶芸など)はQ.O.L.の観点から認知症患者を相手にした専門家がもっともっと求められてよいと思います。

2010年中の変化

  • 間もなく2010年を終える時に、今年中の妻の状態等の変化について記しておきます
  • 歌謡曲等の音楽を聞くのが特に精神面の安定を齎すことがはっきりしました。一昔前「アダージオ」というカラヤンが演奏するクラシックの名曲を集めたCDがはやったことがあります。音楽のテンポが全てアダージオの曲を集めて健常者が聞いてもやはり心が和みます。
  • デイサービスへ行く習慣化が出来ました。惰性とは異なり、鬱状態の投げやりな行動とも違って自分で判断した行動とみられます。但し、現在でも鬱の気分から抜け出る時の突然性、意外性は何なのだろうと思うことがあります。
  • 訪問医の制度が出来たらしくて、訪問が専門の医師の診察をお願いすることが出来ました。今まで患者本人が医師に会わずに、私が医院へ出向いて間接的に病態を報告して医薬品を通じた診療を受けていたのが解決しました。
  • 今年の初めに、昨年までの体重が約10キログラムも急激に落ち込んだ原因について悩んでいます。何かの病気が潜んでいないか?夜の睡眠状態が浅すぎて原因に繋がっていないか?訪問の先生も様子見状態です。
  • 本年途中からリハビリ用の紙パンツの着用を始めました。きっかけは重なる排便の失敗からで、今まで毎日のように洗濯していた布パンツを廃して私の手間を簡素化したものです。極力トイレでの用足しを勧誘し努力しています。
  • 歯科医の診療を受けられないので毎日の歯磨きには注意していましたが、歯槽膿漏を悪化させてしまいました。歯磨きの後に薬を塗りこむのにひと手間増えた感じで、改めて高齢者にとって歯の大切さを痛感しています。以上

「アルツハイマー病の神話」を読み終えて

  • 略1年かけて細々と濃くて深い中味を読み終えることができました。
    若年性アルツハイマー型認知症は私にとってはタレブの言うブラック・スワンだと思います。100年前に発見されて殆ど何も解決できなかったのは人間の無知と驕りが極まった証拠か、あるいは人類誕生以来変わらずに発症しあまり知られることのなかった認知症、呆けの科学的な解明が進んだと言えるのか。情報の同時性の中で社会の変化が齎す重篤なひずみの一つと理解し、既成の思い込みを全て排し発想を素直にして対処することが求められていることを学んだ気がします。社会の仕組みは後戻りのできない局面だから、緊急に具体的な新しい対応を一つずつ積み上げていく必要性を感じます。

2009年の暮れに思うこと

  • 妻が2008年の2月に介護保険を申請してデイサービスへ通うようになってから早いもので2年の月日が過ぎようとしています。その間のいろいろの出来事に対して沢山の周りの方々が暖かくご配慮をくださったことに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。一方で確実に進行する症状に対しては、妻の病気に同化する私の気持ちが一歩進んだのかどうか知れませんが、最近では妻の状況に一喜一憂する度合いがいくらか減ったと感じます。一方的な孤立の状態から抜け出て妻と一緒に社会参加の一歩が具体的に踏み出せるように、向上の意欲を持って歩んで行こうと思いますので今後とも皆様のご支援、ご指導をよろしく賜りますようにお願いいたします。

続 最近になって思うこと(2009/7)

  • 「アルツハイマー病の神話」(ピーター・ホワイトハウス著)という本があることを知り、まだ日本語訳されていないとのことで内容をwebで検索しました。dimebonという薬のテストの件と一緒になるほどと思うことしきりです。(神話に概略を載せたいと思います。)

最近になって思うこと(2009/2)

  • 最近読んだ本の感想として今は以下のようなことなどを思っています。
  • アルツハイマー病を患う本人の残された感情、意思等をどのように正確に受け止めて、本人の声をケアーに反映したらよいのか。
  • 癌、鬱症状と同じで、アルツハイマー病にも相当の期間の静かな受容が必要で、これは本人よりも周辺の人たちにこそ求められると言われています。そして本人がそこから立ち直り、さらには将来への成長が可能であるといわれることをどう思うか。(現在の妻の身になり変って考えることの重要さを言っている?極端にいえば私を捨てて妻と一体となるということ。このことは正しいと信じています)
  • 上の2点を考えるときに、私の場合はボトルネック、部分「最適化」の概念をどのように取り入れて考えたらよいのか。

問題は何か?

  • 今までに二人でいろいろの医者を尋ねて相談した結果は、ほぼ一致してアルツハイマー型若年の認知症という診断。これは患者の周辺の状況、症状などの問診、MRI診断などなどからの診断で私は納得していますが、患者本人(妻)は理解できない(または理解しようとしない)点に問題があると思う。
  • 最近ではテレビで何回もこの話題が取り上げられて、妻も何かが社会的に問題になっていることはおぼろげに理解しているようですが、本人自身が当事者の患者であることを理解できないようです。
  • 「私は(身体的に)どこも悪い所なんかない。従って医者にかかる必要がない。」とは、本人の現在の理解です。ここをいかに突破して、その後のケアーに繋げるかが私の悩みです。
  • どうも現在の私は患者本人の希望、要求を正確に理解できていないように思える。第三者的に患者本人へ良かれと思っての上で、ケアーを押し付けることになっていないか大いに反省するところです。

社会的な不都合のこと

  • 1月のお泊まりは、あっけないくらいに終わりました。私が気をもみながら当初約束の期間を終えて妻を迎えに行ったら、ごく素直に早く家に帰ろうという言葉で早々に清算をして帰ってきました。私が妻の気持ちをどこまで正確に追えたか心配でもありましたが、これはこれと割り切ることにしました。
  • 過日妻名義の定期預金を解約するために、いつもの通りにインターネットで処理を進めていたら、第3暗証を求められ不明のためにカードを再発行することになったが、近所の支店へ本人が出頭?するか、インターネットでの処理が必要になった。1〜2週間かかるとのこと。最近の「振り込め詐欺」のことを考えると致し方もないのかとも思うが、わずらわしい。
  • 2年前に妻のパスポートを申請した時は、アルツハイマー病の本人のサイン登録を夫が代筆することで受け付けてもらい、外務省の出先は機転を利かせて受け付けて発行してくれた。先例が多くなったのかしら?
  • 今はいろいろの裁量が官と民間では逆転しているのかしら?

はじめての「お泊り」(介護保険でショートステイと言います)

  • 2009年1月の後半に私の妻が4泊5日のショートステイをはじめて体験しました。(正確にはこれを書いている現在、体験中です)
  • いきさつは、介護保険でお世話になっているケアマネージャーさんが毎日、妻と離れることなく一緒に暮らしている夫の私のことを気遣って、少しでも休養、気晴らしができるようにと、デイサービス業者が提供する妻の外泊を調整して手配してくれたものです。
  • 家からタクシーで4キロほど離れた医院に併設されたそこへは、昼食をとりながらようようにたどりつき、トイレを借りるという口実で入り込みました。そのとき私はすーと姿を消してあとはケアマネージャーさんに、ケアマネージャーさんもそこの看護士さんにとうまくお願いしてその日は帰宅しました。
  • 認知症の患者はほぼ段階的にいろいろな症状を呈しますが、基本的には
1、過去を含めて特に直近の記憶がなくなるが、他者との会話では適当にあいずちをうって笑いながら誤魔化すことをする患者が多い(記憶の障害)
2、時間的にそして地理的に自分は現在どこにいるのかがわからなくなり、従って非常に不安な気持ちになる(見当識の障害)

という傾向が共通して見られます。

  • 妻の場合は、自分が認知症だということを理解できずに普段の生活を暮らしており、また最近では不安を解消する方法も思いつかなくなったようなので、私としては妻のことがよけい不憫に思われて仕方なかったが、心を鬼にしてデイサービスに託してきたという経緯です。

徘徊が出た!!

  • それは2008年の夏真っ盛りの時でした。
  • 些細なことで諍いとなって、朝の10時から家の外へ出て行き、警察の方に発見されて帰ってきたのは夕方の5時でした。途中、妻の後を追ってひそかについていったのですが姿を見失ったので、お昼過ぎになって警察とケアマネージャーさんに連絡を取って探してもらい、やっと家に帰ってきました。
  • 私としては初めての経験だったので、ただおろおろするばかり。本人はさすがにぐったり。首の周りには1年以上は消えないであろう日焼け跡が真っ赤。
  • このときの経験は私の身にしみたはずなのに、その後さらに2〜3回の軽い徘徊を経てから、「徘徊の原因を作るな、すなわち諍いをするな」と、誰かが言っていたことを思い出しました。
  • 現在は私の安心のために、本人の持ち物に更新が切れた免許証とGPS機能を持つ端末具をそっと忍ばせてあります。

介護保険の申請

  • 昨2008年の2月に区へ介護保険の適用を申請して、担当者が役所から聞き取りに来るというので、妻の立ち会いのもとでいろいろと話をしました。
  • あとから妻の前で言えないことなどをすべて記載した書き物(いつ頃から発症したことに気がついたのか、現在までにかかった医者の経過、服用中のお薬、家庭内で現れる病的症状などを書いて)を手渡しました。こういうことは認知症の場合はよくあることだそうです。
  • 要介護2の判定を受けて、近所の経験を持つ美容院のご主人に相談したり、近くにあった老健の担当者に相談に行ったりして、現在のデイサービスへ通い始めました。(半年後に要介護3の判定となる)
  • 立派な建物の中にある大規模のデイサービスよりは、小規模でも家庭的な雰囲気のほうを好んでいるようです。
    なぜなら大規模のほうの仲間たちは年齢的にも自分よりは10歳以上も離れているらしくて、また若年性の認知症患者が少ないためか皆となかなかなじめないで、大勢いる人の顔と名前を覚えられないためのようです。
    ここでも妻の不安を解消することが一番大切ということがわかりました。

はじめまして

  • ようこそ!
  • 以上は私の妻がアルツハイマー型の若年認知症と診断されてから、逆順に(最近の出来事、症状などから過去へと遡る形で記述していきます)私の体験をつたない表現で書いていく記録です。
  • 私の理解の仕方の間違いとか誤字、脱字などがあるかもしれません。なにとぞご容赦ください。
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